最新更新日2021/4/08☆☆☆

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本ミス2022
対象作品である2020年11月1日~2021年10月31日の間に発売された謎解き主体のミステリー作品の中からベスト10の順位を予想していきます。ただし、あくまでも個人的予想であり、順位を保証するものではありません。また、予想は作家の知名度や人気、作風、話題性などを考慮したうえで票が集まりそうな作品の順に並べたものであり、必ずしも予想順位が高い作品ほど優れているというわけでもありません。それらの点についてはあらかじめご了承ください。
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本格ミステリベスト10海外版 2021年3月19日時点の暫定予想順位

1位.文学少女対数学少女(陸秋槎
文学少女と数学少女が作中作の推理小説を検証していくという、全4編からなるメタミステリー。数学理論を応用しての推理には興味深いものがありますし、後期クイーン問題へのこだわりやメタ推理の数々も本格好きの人なら大いに楽しむことができるでしょう。特に百合好きな人にはおすすめです。


2位.オクトーバー・リスト(ジェフリー・ディーヴァー)
映画『メメント』のように現在から過去へと遡っていく時間逆行ミステリーです。一見、息子を誘拐された母親と謎のリストを巡るサスペンス風の物語なのですが、入念なミスディレクションが施されており、読者が見ていた風景を次々とひっくり返していく手管が見事です。ただ、少々読みにくいのが難。
オクトーバー・リスト (文春文庫)
ジェフリー・ディーヴァー
文藝春秋
2021-03-09


3位.地の告発(アン・クリーヴス)
ペレス警部シリーズの第7弾。物語はマグナス老人の葬儀の最中に大規模な地滑りが起き、土砂の中から身元不明の女性の絞殺死体が発見されるというもの。前半は女性の正体を巡って二転三転する展開で読ませますし、島の人間関係を紐解いていきながら真相に迫っていくプロセスも安定の面白さです。
地の告発 (創元推理文庫)
アン・クリーヴス
東京創元社
2020-11-30


4位.ビーフ巡査部長のための事件(レオ・ブルース)
頭部を撃ち抜かれた男が森で発見され、被害者の妹から相談を受けた元巡査部長の探偵ビーフが事件解明に乗り出す。容疑者の一人の殺人計画日誌を作中に挿入し、そこから意外な結末へと着地させる手腕が見事です。仕掛けそのものは手垢がついたものですが、ヒネリの利かせ方がよくできています。
ビーフ巡査部長のための事件 (海外文庫)
レオ・ブルース
扶桑社
2021-01-31


5位.幸運は死者に味方する(スティーヴン・スポッツウッド)
自殺した実業家の妻が交霊会の後に密室状態の書斎で撲殺されるといういかにもクラシカルな事件を扱いながらも、1945年のニューヨークで女性の師弟コンビの探偵が登場する設定が斬新。バディものとして秀逸ですし、ミステリーとしては過去の事件を絡めたホワイダニットの謎がよくできています。
幸運は死者に味方する (創元推理文庫)
スティーヴン・スポッツウッド
東京創元社
2021-03-19


6位.知られたくなかった男(クリフォード・ウィッティング)
1939年発表のハリー・チャールトン警部シリーズ第3弾。物語は、募金集めをしていた男が募金箱ごと失踪してクリスマスの夜に死体となって井戸から発見されるというもので、仄かなユーモアが心地よく、物悲しいラストも印象的。緻密なプロットに基づく謎解きも秀逸でなかなかの佳品だといえます。
知られたくなかった男 (論創海外ミステリ)
クリフォード・ウィッティング
論創社
2020-12-10


7位.憐れみをなす者(ピーター・トレメイン)
7世紀のアイルランドを舞台に探偵役を務める修道女・フィデルマの活躍を描いたシリーズ第8弾。今回は船の上が舞台で、海洋冒険小説の味わいもあります。本格ミステリとしては推理の根拠が弱いのは残念ですが、関係者を集めての謎解きなどクラシカルな探偵小説の味わいを満喫することができます。
憐れみをなす者 上 (創元推理文庫)
ピーター・トレメイン
東京創元社
2021-02-22


8位.モンタギュー・エッグ氏の事件簿(ドロシー・L・セイヤーズ)
ノンシリーズ6作、ピーター卿の事件簿1作を含めた全13作収録の短編集。その内、10作は過去に邦訳済みですが、ほとんどは戦前のもので、その多くが単行本未収録です。セイヤーズの短編の中から代表的なものを厳選したとのことで、彼女ならではの端正な謎解きやユーモアを堪能することができます。
モンタギュー・エッグ氏の事件簿 (論創海外ミステリ)
ドロシー・L・セイヤーズ
論創社
2020-11-20





9位.ロンリーハート4122(コリン・ワトスン)
パーブライト警部シリーズの第4弾。結婚相談所会員の女性2人が失踪し、登録ナンバー4122の男が容疑者として浮上するも、次の犠牲者かと思われた女性も怪しげでという話です。派手な展開こそないものの、三つ巴の展開はユーモアが効いていて読ませます。ただ、勘の良い人なら真相に気付くかも。
ロンリーハート・4122 (論創海外ミステリ 262)
コリン・ワトソン
論創社
2021-02-10


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