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3月3日発表予定の吉川英治文学新人賞の候補作とその概要をまとめてみました。


Aではない君と(薬丸岳)
※吉川英治文学新人賞受賞
殺人容疑で逮捕され、弁護士にも黙秘を続ける息子に対し、吉永は付添い人制度を利用して真相を探る。
著者の薬丸岳氏は2005年に『天使のナイフ』で江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。それ以降、一貫して少年犯罪の問題を描き続けています。本作はその集大成的な作品です。ちなみに、吉川英治文学新人賞のノミネートは2回目で、前回の『友罪』も少年犯罪の問題を取り扱っています。

Aではない君と
薬丸岳
講談社
2015-10-23


革命前夜(須賀しのぶ)
 
日本のバブル絶頂期、ピアノに打ち込むために東ドイツに留学した眞山は、そこでふたりの天才ヴァイオリニストと出会う。そのひとり、ヴェンツェルは学内での演奏会でのピアノ伴奏に眞山を指名する。眞山は、彼の激しい気性に振り回されながらも、その音楽的才能に魅了されいった。時は、1989年。密告が日常化した街で、時代の波に翻弄されながらも成長していく青年の姿を描く。
作者の須賀しのぶ氏は、コバルト文庫でデビュー。少女小説という枠組みの中で、軍事冒険小説を手がけ、異彩を放つ存在でした。2010年には、一般レーベルから発売された「神の棘」がこのミステリーがすごい!」で13位にランクインし、以後、一般小説の世界でも注目される存在となります。そして本作で、第18回大藪春彦賞を受賞しています。今回、吉川英治文学新人賞のダブル受賞になるか注目される所です。
革命前夜
須賀 しのぶ
文藝春秋
2015-03-27


孤狼の血(柚月裕子) 昭和63年の広島。新人刑事・日岡がやくざとの癒着が噂されている刑事・大上とコンビを組み、やくざの抗争に挑んでいく。
本作は、「このミステリーがすごい!」で3位に選ばれ、アンチヒーローものの警察小説として高い評価を受けました。また、154回直木賞で候補作にもなっています。

孤狼の血
柚月裕子
KADOKAWA/角川書店
2015-08-29


世界の果てのこどもたち(西脇初枝)
戦時中に、親に連れられて高知から満州にやってきた珠子は、慣れない土地で朝鮮人の美子と恵まれた家庭で育った茉莉と出会い、次第に友情を深めていく。しかし、終戦と共に、運命は3人を引き離すのだった。
世界の果てのこどもたち
中脇初枝
講談社
2015-07-24


トリダシ (本城雅人)
東西スポーツ野球部のデスクである鳥飼は、その敏腕ぶりが知られているが、特ダネのためにはなりふり構わないために評判は最悪で、社内にも敵が多い。そんな彼の正体を周囲の人間の証言から浮き彫りにしていく、連作短編集。
著者の本城雅人氏は、サンケイスポーツの記者として20年勤めた後に作家デビュー。その経験を生かし、スポーツや新聞記者の現場をテーマにしたミステリーを数多くものにしています。本作もその中のひとつです。
トリダシ
本城 雅人
文藝春秋
2015-07-06


 リバース(湊かなえ) 平凡なサラリーマンの男に恋人ができるが、彼を名指しで人殺しと書かれた告白文が彼女の元に送られてくる。男はその手紙の差し出し人を探しだそうとするが・・・。
湊かなえ氏は、2009年に『告白』によって衝撃のレビュー。第6回本屋大賞を受賞しています。2012年には『海の星』で第65回日本推理作家協会賞短編部門受賞。その他にも、『望郷』で直木賞候補、『絶唱』と『母性』が山本周五郎賞候補に選出されています。
リバース
湊 かなえ
講談社
2015-05-20


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